ウクレレの持ち方と右手の弾き方|構え方・ダウンアップの基本

公開:2026-10-03 最終更新:2026-10-03 運営:asobilab

ウクレレを持ってみて、「この持ち方で合っているのかな」と不安になる人は多いと思います。このページでは、構え方と、右手のストローク(ダウンとアップ)の基本を、演奏家・楽器メーカー・楽器店などの解説を開いて確かめながらまとめました。先に言っておくと、持ち方や弾き方は1つに決まっていません[1][2]。基本の考え方をおさえたうえで、自分が楽に弾ける形を探すのが近道です。

持ち方は、1つではない

ウクレレの解説をいくつか読み比べると、細かいところが少しずつちがいます。演奏家のジェイク・シマブクロさんは、ウクレレに決まった正しい持ち方はなく、大切なのは楽に感じられることだ、という趣旨のことを話しています[1]。ウクレレの学習サイトUkuTabsも、正しい持ち方は1つではない、と書いています[2]。

右手の弾き方も同じです。サウンドハウスのコラムの筆者は、いちばんよい弾き方は結局人それぞれで、指の長さや筋肉のつき方などの個人差が関わる、と書いています[7]。

とはいえ、確かめた範囲では、どの解説にも通じる考え方がありました。「ささえるのは体と右腕で、左手は自由に動けるようにする」ことと、「力をぬく」ことです。次の章から、共通するしくみと、解説によって分かれるところを、分けて見ていきます。

構え方のしくみ

体と右腕でささえる

UkuTabsの解説では、ウクレレのボディを胸にもたせかけ、弾く側の前腕でささえます。重さを受けもつのは、弦をおさえる左手ではありません。左手をまるごと自由にしておくためです[2]。シマブクロさんも、左手でネックをすくうように持ち、右の前腕をボディの角にかけるように、と話しています[1]。

ウクレレはじめ帳のステップ1も、同じ考え方です。ネックは左手、ボディは右腕とお腹ではさんで支え、穴は前に向けます。右ひじの角度については、UkuTabsが、はじめは90度ほどを目安にしながら、固定せずに動かせるようにしておく、と説明しています[2]。

ウクレレの構え方の図 ウクレレを正面から見た図。①右腕とお腹でボディをささえる、②左手はネックのつけ根あたりにそえる、③穴は前に向け指を入れない、④座るときはひざと胸、立つときはストラップ、の4つを番号で示している。 1 2 3 ヘッド側が上、ボディが下 1 右腕とお腹でボディをささえる重さは左手に預けない 2 左手はネックにそえるつけ根のあたり。自由に動かせる形に 3 穴は前に向ける穴に指を入れない 4 座る:ひざと胸でささえる立つ:ストラップを使う人もいる
図1 ウクレレの構え方のしくみ(筆者が、UkuTabs[2]とウクレレはじめ帳の説明をもとに描いた図。位置や角度は目安で、楽器・体格で変わります)

持つ場所と、避けたいこと

ネックをつかむなら、ボディに近い、つけ根のあたりにします。ヘッド(ペグのある先)をつかんだり、サウンドホールに指を入れたりするのは避けます。楽器をいためるおそれがあるためです[2]。

座るとき・立つとき

座って弾くのが、始めやすい形です。ひざと胸でボディをささえます[2]。立って弾くときは、ウクレレを胸にかかえます。長い時間立って弾くなら、ストラップで重さをあずけると、両手が自由になります[2]。

ストラップは必須ではありません。島村楽器奈良店の担当者は、つけると安定感がだいぶ変わるとすすめる一方、底にピン(エンドピン)をつけるタイプは楽器に穴を開ける場合があること、穴を開けずにサウンドホールにかけるタイプもあることを書いています[3]。

左手の親指は、うしろ? 上?

左手の親指は、ネックのうしろにおく、と説明されることが多いようです。ところがUkuTabsの筆者は、自分は親指をネックの上に回している、と書いています[2]。シマブクロさんも、うしろにおくと不快だったので上に回したところ、手首がまっすぐに保てて疲れにくくなった、と話しています[1]。これは、その人の体に合った形の例で、全員に当てはまる話ではありません。

右手のしくみ:ストロークの基本

ウクレレはじめ帳では、弦を1本ずつ弾くのをピッキング、指でまとめて払うように弾くのをストロークと呼んでいます。ここでは、コードの伴奏で使うストロークを見ていきます。

弾く場所

弾く場所は、ネックとボディがつながるあたりが基本、と解説されています[4][5]。ブリッジ(弦をとめている部品)に近すぎると音が硬くなり、ネック寄りすぎるとこもった音になります[4]。ウクレレはじめ帳では「穴の上から、ネックのつけ根のあたり」と説明しています。位置は楽器やサイズで少しちがうので、鳴らしながら音を聞き比べて、よい場所を見つけます[4][5]。

弾く場所による音のちがい ウクレレを横にした図。ネック寄りはこもった音、ネックのつけ根から穴の上あたりが基本の位置、ブリッジ寄りは硬い音になる、と3つの帯で示している。 ネック寄り 基本の目安 ブリッジ寄り こもった音 つけ根〜穴の上あたり 硬い音 左がヘッド側、右がブリッジ側
図2 弾く場所と音のちがい(UkuTabs[4]の説明をもとに、筆者が描いた図。位置は目安で、楽器によって変わります)

ダウンとアップ

ダウンは、あご側の4弦から床側の1弦へ、指を下に動かす弾き方です。アップは、その反対に、1弦から4弦へ戻します[7]。

指は、人さし指を使う解説が多く見られます。UkuTabsと、入門書シリーズ「ダミーズ」の記事は、ダウンでは爪が先に弦に当たり、アップでは指の腹が先に当たる、と説明しています[4][5]。ウクレレはじめ帳も、ダウンは爪のほう、アップは指の腹のほうで、アップはダウンより軽く、と案内しています。

ダウンとアップの動き 4本の弦を横線で示した図。左はダウンで、あご側の4弦から床側の1弦へ下向きの矢印、爪側が先に当たる。右はアップで、1弦から4弦へ上向きの矢印、指の腹側が先に当たる。 あご側床側 4321 ダウン 爪のほうが先に当たる 4弦 → 1弦 アップ 指の腹が先に当たる(軽く) 1弦 → 4弦
図3 ダウンとアップ(人さし指で弾く場合。向きは[7]、爪と指の腹は[4][5]、弦の番号と色はウクレレはじめ帳にそろえています)

ほかのやり方もある

人さし指のほかにも、いくつかのやり方が紹介されています。どれがいちばん正しい、という話ではなく、音の出方や弾きやすさがすこし変わる選択肢として見るのがよさそうです。

解説によって分かれる、右手の使い方(確認できた範囲)
やり方解説の内容出典
人さし指で、ダウンは爪・アップは腹軽くにぎったこぶしから人さし指で弾く。ダウンは爪、アップは同じ指の腹が先に当たる。[4][5]
親指で弾く楽器メーカーのFenderの解説は、親指を最も一般的な方法としてあげ、人さし指や指先でもよいとしている。[6]
ダウンは親指、アップは人さし指ダウンは親指を浅く当て、アップは人さし指で弾く。アップは、指の腹だけだと太くやわらかい音、爪を使うと細く歯切れのよい音になる。[7]

親指を使う場合のフォームとして、親指をネックに向けて横にのばし、ほかの4本の指は軽くそえる、という説明もあります[8]。ギターの経験がある人には、親指と人さし指を使う形が合いやすい、という紹介もあります[4]。

手首で動かし、力をぬく

腕ぜんたいを上下に動かすと、すぐに疲れます。手首から動かすのがよい、と複数の解説が書いています[4][5]。Fenderの解説も、ストロークは手首しだいで、固くならずゆるめておくと、コードが自然に流れると説明し、座るなら背すじを起こすと弾く手が動かしやすい、としています[6]。サウンドハウスのコラムは、弦に深く当てすぎるとノイズが混じり、速く弾けなくなるため、浅く当てるのがよい、と書いています[7]。

家でためせる、練習の進めかた

ここからは、いままでの解説とウクレレはじめ帳の順番をもとにした、一般的な進め方の例です。効果を調べた研究ではありません。合わないと感じたら、変えてかまいません。

  1. 構えを確かめる。座って、右腕と胸でボディをささえます。左手をネックからそっと離しても、ウクレレが動かない位置を探します。
  2. 弦をおさえずに、ダウンだけ。左手は何もおさえず、1拍に1回、ゆっくり4回。ウクレレはじめ帳のレベル2でも、最初は「ダウンだけ」から始めます。
  3. 動いているのが手首か、見る。肩やひじが大きく動いていたら、手首だけで動かす気持ちで、すこし小さく。
  4. 場所を変えて、聞き比べる。穴の上、ネックのつけ根、すこしブリッジ寄り。同じように弾いて、音のちがいを耳で確かめます。
  5. アップをくわえる。ダウンが楽になったら、「ダウン・アップ」へ。アップはダウンより軽く、を意識します。
  6. 痛みやつっぱりが出たら、休む。サウンドハウスのコラムは、手首や指に痛みを感じたら練習をやめるよう書いています[9]。長く続く場合は、楽器店のスタッフや教室の先生に、持ち方を見てもらうのもひとつです。

1回の練習は、数分で十分です。短く区切って、毎日少しずつ続けるほうが、楽に続けられます。

よくある疑問

ストラップは、つけたほうがいいですか?

必須ではありません。座って弾くなら、なくても構えられます[2]。立って弾く時間が長い人は、安定しやすくなる一方、エンドピン式は楽器に穴を開ける場合があるので、よく調べてから選びます[3]。

左利きの場合は、どうしますか?

UkuTabsは、左利きの人は、自分にとって自然な向きで弾いてよい、と書いています[2]。楽器の選び方や弦の張り方で迷うときは、楽器店に相談すると安心です。

爪と指の腹、どちらで弾くのが正しいですか?

解説によって、使い分けがちがいます。ダウンは爪、アップは腹とする説明[4][5]、親指を使う説明[6][7]があります。音色が変わるので、鳴らしてみて、好きな音や弾きやすいほうを選んで大丈夫です。

ネックが重く感じて、左手がつかれます。

左手でウクレレをささえていないか、確かめてみてください。ささえるのは右腕と胸で、左手は自由にしておく、と説明されています[2]。

参考にした資料

  1. MasterClass「Jake Shimabukuro's Tips for Holding a Ukulele」(演奏家の持ち方のコツ。決まった正しい持ち方はない、左手でネックをすくう、右前腕をボディにかける、親指をネックの上に回す、という記述を確認。英語の記事を筆者が要約)
  2. UkuTabs「ウクレレの持ち方」(個人が運営するウクレレ学習サイト。正しい持ち方は1つではないこと、右前腕でささえること、ひじの角度、ヘッドやサウンドホールに触れないこと、座る・立つ・ストラップ、左利きの記述を確認)
  3. 島村楽器 奈良店「ウクレレストラップって何?付け方などを徹底解説」(楽器店のスタッフ記事。ストラップは必須でないこと、2つのタイプとそれぞれの注意点を確認)
  4. UkuTabs「ウクレレのストロークのしかた」(人さし指で弾くこと、ダウンは爪・アップは腹、手首から動かすこと、弾く位置とその音のちがい、ギター経験者向けの別の形を確認)
  5. dummies「Strum a Ukulele the Right Way」(入門書シリーズの記事。人さし指、ダウンは爪・アップは腹、腕でなく手首、弾く位置の記述を確認。英語を筆者が要約)
  6. Fender「How to Strum a Ukulele for Beginners」(楽器メーカーの解説。親指が最も一般的、人さし指や指先でもよいこと、手首をゆるめること、姿勢を確認。爪と腹の使い分けには触れていない。英語を筆者が要約)
  7. サウンドハウス「ウクレレをもっと楽しむ!」シリーズ「ダウンストローク、アップストロークを極める!」(https://www.soundhouse.co.jp/contents//index?post=2487)(ダウンは親指で4弦から1弦、アップは人さし指で1弦から4弦、浅く当てること、音色のちがい、弾き方は人それぞれ、を確認)
  8. サウンドハウス掲載コラム「ウクレレをもっと楽しむ!親指の弾き方を分かりやすく」(https://www.soundhouse.co.jp/contents/column/index?post=2166)(親指をネックに向けて横にのばし、ほかの指を軽くそえるフォームを確認)
  9. サウンドハウス掲載コラム「ウクレレの左手の練習」(https://www.soundhouse.co.jp/contents/column/index?post=2162)(手首や指に痛みを感じたら中止する、という注意を確認)

この記事について:上の資料は、実際にページを開いて内容を確かめました。英語の資料は、筆者が日本語に要約しています。島村楽器のビギナーズ向けページ、サウンドハウスの「ウクレレの弾き方」ページ、ヤマハの教室ページなどは、開けない、または必要な記述が見つからなかったため、根拠にしていません。楽器メーカーの公式な教則は、Fenderの1件しか確認できていません。ほかは楽器店・個人運営の学習サイト・演奏家の話で、資料によって言うことが少しちがいます。図は筆者が描いたもので、位置や角度は目安です。数字の計算はしていません。専門家(演奏家・講師)の監修は受けていません。痛みなど体の不調が続くときは、専門の方に相談してください。内容に誤りがあれば、お知らせください。

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