ドラム初心者は何から始める?家でできる練習の順番と、そろえる物
ドラムをやってみたい。でも、家にドラムセットはないし、何から手をつければいいのか分からない。
そんな方に向けて、最初にやることと、家でできる練習をまとめました。
内容は、楽器店やメーカーが出している初心者向けの解説を、この記事を書くときに開いて確かめたものです。
どの資料に書いてあるかは、文中の番号と、末尾の「参考にした資料」で分かるようにしています。
最初にやることは、3つ
島村楽器のドラムアドバイザーによる初心者向けの記事では、ドラムの練習は「基礎練あるのみ」で、メトロノームに合わせてリズムを安定させることが目標だと書かれています[1]。
その基礎の入り口として、この記事では次の3つを最初の目標にします。どれも、ドラムセットがなくても始められます。
- スティックの持ち方を知る
- 声に出して数えることに慣れる
- 8ビートを、手だけから少しずつ組み立てる
1. スティックの持ち方
ヤマハの電子ドラム向け教則集では、持ち方が次のように説明されています[2]。
- 持つ位置は、スティックの端からおよそ3分の1と4分の1の中間。
- 親指の腹と、人差し指の第一関節で持つ。残りの3本の指は、軽くそえるだけ。
- スティックと手のひらのあいだに、少しすき間があるのが理想。
同じ教則集では、強く握ると疲れやすく、スティックが跳ね返らずに音がつぶれ、手首も使えなくなると注意されています[2]。
島村楽器の教室の体験レポートでも、人差し指と親指で挟み、ほかの指は支えるようにそえる持ち方が紹介されていて、力の加減が難しいと書かれています[3]。
スティックがない場合は、リズムはじめ帳の「おうちキット図鑑」のように、太めの菜箸で代わりにすることもできます。
ただ、本物のスティックとは重さや跳ね返りが違う点は、知っておくとよいと思います(筆者の考え)。
2. 声に出して数える
ドラムのリズムは、1小節を4つの拍に分けて数えるのが基本です。
8ビートでは、拍と拍のあいだも数えて「1 & 2 & 3 & 4 &」とし、「&」は「エン」と読むのが一般的な練習法だと、ヤマハの教則集にあります[2]。
つまり、口では「ワン・エン・ツー・エン・スリー・エン・フォー・エン」です。
同じ教則集では、パターンが叩けるようになったら、カウントを声に出して叩く段階に進むよう書かれています[2]。
3. 8ビートを、手から組み立てる
8ビートは、ハイハット(右手)、スネア(左手)、バスドラム(右足)で叩く、ドラムの基本のリズムです[2][8]。
島村楽器の体験レポートでは、まず手だけのリズムを安定させてから、足を加える順で教わったと書かれています。
手と足を同時に動かすと崩れやすいためです[3]。
ヤマハの教則集にも、右手だけ、右手と足、両手と足、と少しずつ増やす方法が紹介されています[2]。
くわしい叩き方は、8ビートの叩き方の記事にまとめました。
ドラムセットがなくても、家で練習できる
ドラムセットは大きく、音も大きい楽器です。
メーカーのローランドも、アコースティック・ドラム(生のドラム)の音はかなり大きく、集合住宅では現実的ではないと書いています[6]。
そこで、家では次のような方法がよく紹介されています。
練習パッド
練習パッドは、ゴムなどの面をスティックで叩く練習台です。
島村楽器の解説では、音が小さいものが多く、スティックの跳ね返り(リバウンド)の感覚をつかむための大事な道具だとされています[4]。
また別の記事では、場所をとらず持ち運べて、スネアの基礎練習に向いていると紹介されています。
上級者も使う「ドラマーの必携アイテム」とも書かれています[1]。
一方で、ヘッドホンをつなげないため、練習の内容は限られるという点もあげられています[1]。
パッドの面には、ラバー(ゴム)、メッシュ、ドラムの皮に近いプラスチックなどの種類があります。
同じ解説では、音を抑えたいならメッシュが、夜に練習する人に向くとされています[4]。
雑誌やクッションなど、身の回りの物
練習パッドの代わりに、雑誌を叩く方法もあります。
ただし島村楽器の記事では、雑誌はパッドより音が大きく、跳ね返りも小さい点に注意が必要だとしています[1]。
リズムはじめ帳の「おうちキット図鑑」では、クッション、タオルを敷いた机、鍋のふちなど、家にある物でドン・タン・チッの3つの音の代わりにする方法を紹介しています。
これは、リズムの形を覚えるための工夫です。
スティックの跳ね返りを身につける練習には、やはり練習パッドが向いていると考えています(筆者の考え)。
電子ドラム
本物に近い形で、手と足を一緒に練習したいなら、電子ドラムという選択肢もあります。
島村楽器の記事では、自宅で練習でき、価格やモデルによって叩き心地がかなり違うので、店頭で試すよう案内されています[1]。
大きな買い物なので、まずは練習パッドや身の回りの物で続けられそうか確かめてから考えても、遅くはないと思います(筆者の考え)。
メトロノーム
どの方法で練習するときも、メトロノームがよくすすめられています。
サウンドハウスの解説では、テンポ60、80、100で基礎のパターンを練習し、遅いテンポから始めて、慣れたら上げていく方法が紹介されています[5]。
スマホのメトロノームアプリでも、始めることはできます。
家で叩くときの、音と振動の注意
家での練習で、いちばん気になるのは音だと思います。資料で確かめられた注意点を並べます。
- 足の振動が床に伝わる。ドラムは足でも踏んで音を出すため、床に伝わる振動の音が大きくなるとローランドは書いています[6]。
- 電子ドラムでも、静かとは限らない。島村楽器の記事では、騒音や振動は完全にはなくならないので、集合住宅では防音・防振の用品を使うことや、夜の練習を控えることがすすめられています[1]。
- 叩く面の素材で、音が変わる。電子ドラムの打撃音はパッドの素材で大きく変わり、静かさを重視する人はメッシュを選んでいるそうです[6]。練習パッドでも、メッシュの消音性が高いとされています[4]。
どのくらいの音なら大丈夫かは、建物のつくりや、まわりの方の生活時間によって変わります。
この記事では、具体的な音の大きさの目安は示せません。
気になるときは、時間帯を選び、家族や管理会社に相談するのが安心です(筆者の考え)。
はじめの練習の順番
ここまでの内容を、家で進める順番として並べ直しました。資料の説明をもとに、筆者が整理した一例です(表1)。
| 段階 | やること | 道具 |
|---|---|---|
| 1 | 3つの音(ドン・タン・チッ)と、ハイハット・スネア・バスドラムの役割を知る | なし(耳で聞く) |
| 2 | スティックの持ち方を確かめ、力を抜いて叩く | スティックか菜箸、パッドや雑誌 |
| 3 | 「ワン・エン・ツー・エン…」と声に出して、右手で8回刻む | メトロノーム |
| 4 | 左手のスネアを2拍目と4拍目に足す | 机やパッド |
| 5 | 足(バスドラムの代わりの足踏み)を1拍目と3拍目に足す | 床かクッション |
| 6 | 遅いテンポで通せたら、少しずつ速くする | メトロノーム |
1日にどれくらい練習するかの決まりは、資料では確かめられませんでした。
リズムはじめ帳の「7日メニュー」は、1日10〜15分ほどを目安に組んでいます。続けやすい長さから始めてみてください。
スタジオやレッスンを考えるのは、どんなとき?
家での練習に慣れてくると、本物のドラムセットを叩いてみたくなるかもしれません。そのときの選択肢を2つ紹介します。
スタジオの個人練習
音楽スタジオは防音された部屋で、生のドラムを叩けます。
島村楽器の記事によると、個人練習は1時間500〜1,000円ほどで、前日か当日から予約できる店が多いそうです[1]。
料金や予約のしかたは店によって違うので、利用する店で確かめてください。
ラグインターナショナルミュージックのドラム入門の記事でも、スタジオでドラムセットにふれてみることが第一歩になると書かれています[8]。
音楽教室のレッスン
楽器店の音楽教室には、ドラムのコースがあります。
たとえば島村楽器のある店舗の案内では、楽器を持っていなくても教室のドラムセットを使え、初心者には基礎から教えると書かれています[7]。
無料の体験レッスンをしている教室もあると紹介されています[8]。
次のようなときは、一度、体験レッスンやスタジオを考えてもよいと思います(筆者の考え)。
- 手と足を合わせると、どうしても崩れてしまう
- 持ち方や叩き方が合っているか、人に見てほしい
- 家では足の練習が十分にできない
リズムはじめ帳で、できること
当サイトの「リズムはじめ帳」は、ドラムのリズムを聞いて、叩いて確かめる無料のページです。
この記事の内容と合わせて、次のように使えます。
- 3つの音:ドン(バスドラム)・タン(スネア)・チッ(ハイハット)を鳴らして、音を覚える。
- おうちキット図鑑:バケツ、段ボール、クッション、机、鍋など、家にある物での代わりを調べる。
- リズム一覧:8ビートなどを再生し、テンポを変えたり、クリック(メトロノームの音)を鳴らしたりする。
- 7日メニュー:何から叩くか迷ったときの、1日10〜15分の順番。
- タップ判定チャレンジ:画面をタップして、叩いたタイミングのずれを確かめる。
音はブラウザの中で作ったもので、本物の楽器の音とは違います。
参考にした資料
- 島村楽器 八王子オクトーレ店「【初心者必見】新生活!さあドラムを始めよう!!でも何からすれば・・・【ドラマーへの道】」(2024年4月3日公開、2026年8月21日更新。基礎練習とメトロノーム、練習パッドの長所と短所、雑誌で代用するときの注意、電子ドラムの騒音・振動の注意、スタジオの個人練習の料金の目安。ページを開いて確認)
- ヤマハ「ドラムスコア/教則集(DTX)」PDF(スティックの持ち方、「1 & 2 &」の数え方と「エン」の読み方、8ビートの右手・左手・右足の割り当て、右手だけから順に増やす練習。ファイルを開いて確認)
- 島村楽器 イオンモールむさし村山店「【音楽教室体験レポート】スタッフがドラム教室のレッスンを受けました!」(2026年1月10日公開。スティックの持ち方、手のリズムが安定してから足を加える順番。ページを開いて確認)
- 島村楽器 イオンモール岡崎店「ドラマーなら知っておきたい!ドラム用練習パッドの知識&選び方!」(2019年2月27日公開。練習パッドの役割、ラバー・メッシュ・プラスチックの違い、音を抑えたいときはメッシュ。ページを開いて確認)
- サウンドハウス「ドラムをダカドン!」(見出し「自宅で出来るドラム練習!?」。練習パッド、メトロノーム、テンポ60・80・100で遅いテンポから練習する方法。ページを開いて確認)
- ローランド「ドラム初心者に知ってほしいこと」(電子ドラムV-Drumsの初心者向け特設ページのうち、自宅での練習のページ。生のドラムの音の大きさ、足の振動が床に伝わること、打撃音はパッドの素材で変わること。メーカーのページのため、自社製品の紹介を含みます。ページを開いて確認)
- 島村楽器 ららぽーと新三郷店「平日昼のリラックスタイムに!ドラムでリズムを楽しむひととき」(2025年10月31日公開。楽器がなくても教室のドラムセットを使えること、初心者には基礎から教えること。ページを開いて確認)
- RAG Music ドラム入門(ラグインターナショナルミュージック)「ドラムセットの基礎知識。各パートの名称と役割」(ハイハット・スネア・バスドラムの役割、8ビートの意味、スタジオや体験レッスンの紹介。ページを開いて確認)
この記事について:上の資料は、この記事を書いた2026年10月10日に、ページやファイルを開いて内容を確かめました。ただし、ページの読み取りには要約の道具を使っているため、細かな言い回しは元のページと違うことがあります。引用するときは、元のページでもご確認ください。料金や教室の内容は、変わることがあります。「筆者の考え」と書いた部分は、資料ではなく、当サイトの考えです。運営者自身のドラムの体験談は、この記事には含めていません。