初めてのウクレレ選び|初心者が見るポイント(サイズ・ボディ材・ペグ・付属品・店での確認)
最初のウクレレは、何を見て選べばよいのでしょうか。このページでは、サイズ、ボディ材、ペグ、弦、チューナーやケースなどの付属品、楽器店で見るところを、販売店や楽器情報サイトの解説をもとに整理しました。特定の商品やブランドをすすめるページではありません。「高いほどよい」「この木がいちばん」とは言わず、確かめ方を中心に書いています。
全体の流れ:見る順番を決めておく
ウクレレは、見た目や付属品が目に入りやすく、選ぶ点が多く感じられます。そこで、先に見る順番を決めておくと迷いにくくなります。図1は、この記事で使う順番です。順番は、販売店の解説でふれられている項目を、自分で並べ直したものです。
見るポイント1:サイズ
ウクレレには、ソプラノ・コンサート・テナー・バリトンの4つのサイズがあります。初心者向けとして、ソプラノを勧める解説があります[1]。一方、コンサートを、ソプラノに近い形で音が豊かな、おすすめのサイズとする解説もあります[7]。ソプラノはフレットの間がせまく、指の大きい人には窮屈、と書く資料もあります[3]。
つまり、「どれが正解」ではなく、手の大きさと、抱えたときの感じで選ぶ話になります。サイズごとの長さ・音色・手の大きさとの関係は、ウクレレのサイズの違いの記事にまとめました。
見るポイント2:ボディ材(木の種類・単板と合板)
ボディの木は、音のちがいとして紹介されることが多い部分です。販売店や情報サイトでは、ハワイアンコアは歯切れのよい音、マホガニーはやさしい甘い音、マンゴーは柔らかくあたたかい音、などと説明されています[2][4][5]。図2は、その言い回しを並べたものです。
ここで気をつけたいのは、音の感じ方には個人差があることです。同じ木でも、つくりや楽器ごとに音はちがうため、資料も「傾向」として書いています。木の名前だけで決めず、店で聴いて「好きな音」を選ぶのが現実的です。
もうひとつの分け方が、単板と合板です。単板は、よく響き、弾き込むほど音が開く傾向があるといわれます。合板は、安く、湿度の変化に強い、と説明されます[6]。また、合板や薄いつくりは、鳴らしやすい一方で、ボディ全体より表板だけが響く、軽い音になりやすい、という見方もあります[1]。最初の1本では、単板か合板かだけでなく、つくりの良さを見るほうがよい、と述べる資料もあります[6]。「単板なら必ずよい」と決めつけない考え方です。
見るポイント3:ペグ(チューニングの部品)
ペグは、ヘッドについている、弦の音を合わせるための部品です。図3に、ウクレレの各部分の名前を示しました。ペグを回すと、弦のきつさが変わり、音の高さが変わります。ペグには、大きく2種類あるといわれます。
- ギア式ペグ。歯車を使うタイプで、少しずつ音を合わせやすく、狂いにくい、と紹介されます。現在の主流とする解説もあります[3][4][5]。
- 従来式(ストレート/フリクション)。つくりがシンプルで手ごろな反面、調整が難しく、音が狂いやすい傾向があると説明されます[4][5]。ネジをしめすぎず、ゆるすぎない位置で固定する必要がある、という説明もあります[3]。
初心者は、弾く前にまず「音を合わせる」ことから始まります。そのため、ギア式を勧める解説があります。一方で、ペグだけで楽器の良し悪しは決まりません。弦のとりつけぐあいや、新しい弦はのびることも、音が狂う原因になります。ウクレレはじめ帳のステップ2でも、「新しい弦はのびるので、あとでもう一度合わせる」ことを説明しています。
見るポイント4:弦
弦は、ナイロンがいちばん一般的で、初心者に向く、と紹介されています[2][5]。フロロカーボンは、すり減りにくく、甘い高音が得意、ナイルガットはきらびやか、といった説明もあります[2][5]。細い弦は押さえやすく、太い弦は音量が出る一方で指の力がいる、と説明する店の解説もあります[8]。
もう1つ確認したいのが、4弦の高さです。ふつうのウクレレは、4弦のGが3弦のCより高い並び(ハイG)ですが、4弦を1オクターブ低くした「ローG」の張り方もあります[8]。ウクレレはじめ帳の練習ページはハイGの並びで音と図を作っているので、ローGの楽器だと、4弦の音が練習ページとちがって聞こえます。買うときや弦を替えるときは、どちらかを確認してください。
見るポイント5:付属品(チューナー・ケースなど)
ウクレレによっては、チューナー、入門書、ソフトケースなどがセットになっています。チューナーと入門書を基本の付属品とする解説や[3]、ソフトケースが付くことを初心者向けの利点にあげる解説があります[4]。
付属品について、次のように考えると整理しやすくなります。
- チューナー。耳で音を合わせるのは、慣れるまで難しいものです。付いていれば便利ですが、付いていなくても、あとで別に用意できます。
- ケース。持ち運びやホコリよけに使います。付いていない場合は、楽器のサイズに合うものが必要です。
- ストラップ・替えの弦・教本。必須とは限りません。弾いてみて、必要を感じてから足す方法もあります。
付属品が多いことと、楽器の質が高いことは、別の話です。付属品の数で楽器を選ぶのではなく、「付いているものと、別に買うもの」を分けて、全体で考えるとよいでしょう。
楽器店で見るところ
販売店の解説では、実際に試奏して、音や大きさを確かめることが勧められています[1][3][7]。同じ機種でも個体差があるため、可能なら試奏して確かめる、という解説もあります[5]。店で試すときの流れを、確認しやすい形にしました。
- 持つ。座って抱えたとき、肩やひじに無理がないか。ネックをにぎって、手がなじむか。
- 音を出す。4本の弦を、ひとつずつ弾いて、好きな音か聞きます。
- 押さえる。Cのコードなど、かんたんな形をおさえてみて、指が痛くならないか、窮屈でないかを確かめます。
- 音が合うか聞く。安い楽器では音程がとりづらい、という指摘があります[3]。店のスタッフにチューニングを合わせてもらい、和音を鳴らして、聞きくらべる方法もあります。
- ペグ・つくりを見る。ペグが回しやすいか、ネジがゆるくないか、傷やひびがないか。到着後に確認したい点として、ペグのネジのしめ具合をあげる解説もあります[6]。
- 相談する。「初心者です」と伝えて、サイズ・弦・付属品を相談します。
なお、弦の高さ(押さえやすさ)や、フレットの音程などは、一般に確認点としてよくいわれますが、この記事で直接確認できた資料は限られます。気になる点は、スタッフに調整できるかも含めて聞いてみてください。
価格について
「高いほどよい」とは、資料からは言えません。極端に安い楽器は、音程がとりにくい、チューニングが保てない、と指摘する資料はあります[3][6][7]。一方で、価格だけで品質が決まるわけではないので、ここでは金額の目安は書きません。予算の中で、試奏して納得できるものを選ぶ考え方がおだやかです。
よくある疑問
通販で買っても大丈夫?
買えますが、試奏ができません。商品ページで、サイズ(スケール長・全長)、ハイGかローGか、付属品、返品の条件を確認してください。迷うときは、店頭で同じサイズを持ってから買う方法もあります。
ペグはギア式でないとだめ?
決まりではありません。ギア式は音が合わせやすく、狂いにくいと紹介されますが[3][5]、従来式でも、使い方に慣れれば弾けます[4]。音合わせが苦手なうちは、チューナーを使う方法もあります。
ソリッド(単板)を選ぶべき?
単板は、よく響き、音が変わっていく楽しみがあるといわれます[6]。ただし、最初の1本では、木の名前より、つくりの良さや、手になじむかを見るほうがよい、と述べる資料もあります。
ケースやチューナーは、あとで買ってもいい?
かまいません。ただし、ウクレレのサイズに合うケースを選ぶ必要があります。チューナーは、音合わせの練習(ウクレレはじめ帳のステップ2)にも使えます。
参考にした資料
- 島村楽器 モレラ岐阜店「【失敗しないウクレレの選び方】初心者にもわかりやすく解説」(楽器店の解説。ソプラノを初心者向けとする説明、合板や薄いつくりの音の傾向、試奏・サイズ比較・スタッフに相談する旨を確認。ペグの詳細は書かれていなかった)
- 島村楽器 大分店「ウクレレ選びの解説ページ」(コア・マホガニー・マンゴーの音の説明、弦(ナイロン・フロロカーボン・ナイルガット)、ペグの種類の比較を確認)
- 島村楽器 岐阜店「初心者向けウクレレの紹介ページ」(ソプラノのフレット間隔、ギアペグの安定性、チューナーと入門書が基本装備であること、極端に安い品は音程がとりにくいという記述、試奏を確認)
- サウンドハウス「ウクレレ選びのコラム」(木材の種類による音色の説明、ギアペグとフリクションペグの比較、ソフトケース付属を利点とする記述を確認。試奏・弦高の記述は確認できなかった)
- マイナビおすすめナビ「ウクレレ選びの解説記事」(サイズ、ボディ素材の音の特徴、弦の素材、ペグの種類、個体差の確認のため試奏を勧める旨を確認)
- UkuTabs「ウクレレ購入ガイド(日本語版)」(単板と合板の説明、到着後にペグのネジのしめ具合などを確認する旨、極端に安い品はチューニングが保てないという指摘を確認。店頭でのチェック項目は書かれていなかった)
- サウンドハウス「ウクレレのサイズを紹介したコラム」(コンサートを推す著者の意見、実際に触って試奏すること、極端に安い品は避けるよう勧める記述を確認。寸法の数値は書かれていなかった)
- 島村楽器「ウクレレの弦を解説したページ」(細い弦は押さえやすく、太い弦は音量が出ること、ハイGとローGの説明を確認)
この記事について:上の資料は、すべてページを開いて内容を確認しました。いずれも販売店・情報サイトの解説で、公的機関や規格の資料ではなく、書き手の意見が含まれます。図1の流れの順番は、自分で整理したものです。「弦の高さ」「フレットごとの音程」など、店頭でよく確認される点については、今回、直接確認できた資料が限られるため、「よくいわれる点」として短く触れるにとどめました。価格と品質の関係を調べた調査は確認できていないため、「高いほどよい」とは書いていません。専門家の監修は受けていません。内容に誤りがあれば、お知らせください。