くり上がりのたし算の教え方|さくらんぼ計算で10をつくる2つのやり方
9+4 のように、答えが10をこえるたし算を「くり上がりのあるたし算」といいます。
1年生で学ぶ1けた+1けたのたし算の中で、いちばんつまずきやすい所です[1]。学校では、10のまとまりをつくって計算する考え方を使います[2]。
このページでは、その2つのやり方を比べました。
2つのやり方を図で比べる
どちらのやり方も、大きいほうの数を10にするところは同じです。
9や8のように10に近い数があるときは、その数をあと少しで10にすると、分ける数が小さくてすみます。
東京書籍の指導計画では、たしざんは前の数が7〜9の場合(9+4 など)から始まり、そのあと前の数が2〜6の場合(3+9 など)に進みます[2]。
前の数が小さいときは、前の数を分ける被加数分解も使えます。
どっちを分ける?早見表
運営者が「10に近いほうを10にする」という考えで整理しました。学校で片方のやり方だけを使っている場合は、そちらに合わせてください。
| 式の形 | 例 | 分ける数 |
|---|---|---|
| 前が大きい | 8+5、9+3 | 後ろ(加数分解) |
| 後ろが大きい | 3+9、4+8 | 前(被加数分解)か、入れかえて9+3 |
| 同じくらい | 6+7、7+6 | どちらでも。慣れたほうで |
くり上がりのあるたし算は、1けた+1けたでは45通りです(1+9から9+9まで。数えたのは筆者)。
全部を同じやり方で解けるようになる必要はなく、まずは9+□、8+□から始めると進めやすいと考えられます(筆者の考えです)。
家での練習の順番
1. 「あといくつで10?」をすぐ言えるように
9なら1、8なら2、7なら3。ここで指を使うと、くり上がりの計算全体が遅くなります。10の合成・分解のミニゲームで確かめられます。
2. おはじきで「10の束」をつくる
教科書の計画では、たしざんの前に「10の補数(あといくつで10)」をとらえる活動が置かれていました[2]。
家では、おはじきで確かめると分かりやすくなります(筆者の考えです)。
9このおはじきに、4このうち1こを動かして10にし、のこりが3こ、と目で確かめます。
3. 声に出して説明する
「9はあと1で10。4を1と3に分けて、10と3で13」と言えたら、頭の中で計算できています。
書くのは、そのあとで十分です(筆者の考えです)。
正直なところ
- 教科書会社の指導計画と学校の資料は本文を確かめましたが、教科書の紙面そのものは見ていません。
- さくらんぼの図を毎回書くのを嫌がる子もいます。説明できれば、図を省いてよいかは先生に聞いてみてください。
次の一歩
たし算ができたらくり下がりのひき算へ。練習問題は1年生の計算プリントで作れます。
全体の順番はくり上がり・くり下がりのまとめにあります。
家で練習するときに使える道具です(広告)。
よくある疑問
くり上がりのたし算は、何通りありますか?
1けた+1けたで答えが10以上になるものは45通りです(1+9から9+9まで。筆者が数えました)。
加数分解と被加数分解、どちらを教えればいいですか?
学校のノートで使っているほうに合わせてください。教科書の指導計画では、9+4 のように前の数が7〜9の式から始めていました[2]。
答えは合っているのに、時間がかかります。
「あといくつで10」で止まっていることが多いと考えられます(筆者の考えです)。
10の合成・分解をすぐ言えるように練習してみてください。
参考にした資料
- 日本文教出版「新学習指導要領(平成29年告示)算数の内容」(第1学年に「1位数と1位数との加法及びその逆の減法」があること)
- 東京書籍「「新編 新しい算数」年間指導計画作成資料 略案【1年】」(令和6年度用。3学期制の2学期に「たしざん」(繰り上がりのある1位数どうしの加法。被加数が7〜9の場合→2〜6の場合)と「ひきざん」(繰り下がりのある11〜18−1位数の減法。減数が7〜9の場合→2〜6の場合)。たしざんの前に「10の補数をとらえられるようにするための活動」。2026年11月5日に本文を確認)
この記事について:教科書会社の指導計画は、2026年11月5日に本文を確かめました。早見表と練習の順番は、運営者が「10に近いほうを10にする」という考えで整理したものです。45通りは自分で数えました。専門家の監修は受けていません。