九九は何秒で言えたらいい?1つの段を計るタイマーと目安の例
結論:秒数の決まりはなく、学校ごとの目安があるだけ
- 九九を何秒で言えたら合格という全国共通の決まりは見つかりませんでした。
- 学校の九九検定の例では「10秒以内が目標、30秒以内でクリア」でした。
- 速さより先に、まちがえずに言えることが大事です。タイムは昨日の自分と比べます。
- 下のタイマーで、1つの段を唱えた時間を計って記録できます。
この記事を書いた人:神奈川で共働き・子ども3人を育てている、九九ダッシュ運営です。子どもの1人が九九を練習していたことから、答えるまでの時間で習熟がわかる九九ゲーム「九九ダッシュ」を自作しました。
九九の暗唱テストが始まると、「何秒で言えたらいいの?」が気になりますよね。
文部科学省や教科書会社の資料で、秒数の基準は見つけられませんでした。
そこで、学校が公開しているおたよりや実践報告から、秒数が書かれていた例を集めました。
まずはタイマーで今のタイムを計ってみてください。九九全体の覚え方は九九の覚え方とコツにまとめています。
1つの段を唱えて計るタイマー
段と唱え方を選んで「スタート」を押し、お子さんが唱え終わったら「ストップ」を押します。
まちがえずに言えたときだけ「記録する」を押すと、段ごとのいちばん速いタイムが残ります。
九九タイマー(1つの段)
段をえらぶ
唱え方
0.0秒
記録は、この端末のブラウザの中だけに残ります。サーバーには送りません。
九九は何秒が目安?公開資料で見つかった例
秒数や時間が書かれていた資料を、1つの表にまとめました。
「続けて唱える」と「1問ずつ答える」では計り方がちがうので、1個あたりの秒数も運営者が計算して並べています。
| どこの例 | 書かれていた内容 | 1個あたり(運営者の計算) |
|---|---|---|
| 調布市の小学校の九九検定[1] | 目標は10秒以内に間違えずに言えること。検定は30秒以内でクリア | 10秒なら約1.1秒、30秒なら約3.3秒(1つの段9個として) |
| 奈良県吉野町の小学校の実践[2] | 九九50問を5分間で行うテスト | 1問6秒 |
| 民間の学習サイト[4] | 1日20問を1分程度で回す | 1問3秒 |
| イギリスの4年生のチェック[3] | 1問6秒以内で25問。合格点はなし | 1問6秒 |
| 九九ダッシュの「金色」 | 同じ九九に3回つづけて1.8秒以内で答える | 1問1.8秒 |
調布市の例は、2022年度の2年生の学年だよりです。
九九検定には「あがり」「さがり」「ばら」の3種類があり、「まずは『あがり』が言えることが大切」と書かれていました[1]。
10秒と30秒が1つの段についての秒数なのかは、文面では明記されていませんでした。
吉野町の例は、2003年ごろの実践報告です。50問を5分以内にできなかった3人も、7〜8分以内にはできたと書かれていました[2]。
時間のかかり方には、同じ学級の中でも差があることがわかります。
表を見ると、目安の秒数は資料によって5倍以上ちがいます。
どれが正しいというより、学校や目的によって決め方がちがう、と考えるのがよさそうです。
お子さんの学校に検定がある場合は、学校の基準を先生に聞いてみてください。
タイムを計るときの4つのコツ
まちがえた回は記録しない
速く言えても、1つまちがえていたら記録しないことにします。速さを目指すと、早口でごまかす練習になりやすいからです。
上のタイマーも「記録する」を押した回だけ残る作りにしました。
くらべるのは、同じ段・同じ唱え方どうし
あがりとさがりでは、さがりのほうが時間がかかるのがふつうです。7の段と2の段でも、かかる時間はちがいます。
記録は段と唱え方ごとに分けて、昨日の自分とくらべてください。
読み方は学校に合わせる
「しちし」と「ししち」のように、読み方は教科書や地域で少しちがうことがあります。
タイムを縮めるために言い方を変えるのではなく、学校で習った言い方で計ります。81個の読み方は九九の読み方一覧で聞けます。
止まる九九を見つけてから練習する
タイムが縮まないときは、たいてい止まる九九が1〜2個あります。
通して唱えてつっかえた九九に印をつけ、その九九だけを練習してから、もう一度計ります。
あがりは速いのに、バラで止まるとき
あがりを続けて唱えるのは、歌のように音の流れで覚えている部分があります。
そのため、あがりは10秒で言えても、「7×6は?」とバラバラに聞かれると止まることがあります。
九九検定に「ばら」がある学校があるのも、このためだと考えられます。
バラで答える練習には、カードをまぜて1枚ずつめくる方法や、問題がバラバラに出るゲームが使えます。
練習の順番は上がり九九・下がり九九・バラ九九のちがいにまとめています。
無料の九九ゲーム「九九ダッシュ」は、問題がバラバラに出て、答えるまでの時間で九九ごとの色が変わります。
3回つづけて1.8秒以内に答えると金色になるので、「バラでもすぐ出る」かどうかを81個ごとに確かめられます。
7の段から九九ダッシュで試すこともできます。
タイムを計るのが向かない子もいる
- 時間を計られると焦って、ふだん言える九九まで止まる子がいます。そのときは、タイマーをしまって「まちがえずに言えたか」だけを見ます。
- 聞いて覚えるのが苦手な子には、暗唱そのものが合わない場合があります。子どもの学びに合う道具を扱う店主へのインタビュー記事では、九九表を見て確かめる方法も紹介されていました[5]。
- このページの秒数は、学校の例や運営者の計算です。お子さんの学校の基準とはちがうことがあります。
なかなか覚えられないときの考え方は、九九が覚えられない子の悩みにまとめています。
よくある疑問
九九を全部(81個)通して言うと、何秒くらいかかりますか?
81個を通したタイムの目安は、公開資料では見つかりませんでした。
学校の例の「1つの段を10秒」を9つの段に当てはめると、90秒ほどになります(運営者の計算)。
まずは1つの段ずつ計るほうが、どこで止まるかがわかりやすいです。
タイムが縮まらないときは、どうすればいいですか?
止まる九九がどこかを先に見つけます。通して唱えてつっかえた九九に印をつけ、その2〜3個だけを練習してから、もう一度計ります。
速さを上げるより、止まる所を減らすほうがタイムは縮みやすいです。
下がり九九やバラ九九も、同じ秒数を目指しますか?
同じでなくて大丈夫です。
調布市の小学校の例では、あがり・さがり・ばらの3種類の検定があり、まずは「あがり」が言えることが大切とされていました。
下がりやバラは、あがりより時間がかかって当たり前と考え、それぞれの記録で比べてください。
次の一歩として、九九全体の練習の進め方は九九の覚え方とコツからどうぞ。
参考にした資料
- 調布市立上ノ原小学校 第2学年 学年だより「たんぽぽ(令和4年9月30日)」(「目標は『10秒以内に間違えずに言えること』ですが、検定では30秒以内に言えたらクリアとします」、検定はあがり・さがり・ばらの3つ、「まずは『あがり』が言えることが大切」と書かれていることを確認)
- 文部科学省 掲載「奈良県吉野町立吉野小学校の実践報告」(少人数指導の算数の実践。九九50問を5分間で行うテストで、時間内にできた児童が29名中26名、できなかった3名も7〜8分以内にはできたことを確認。2003年ごろの資料)
- GOV.UK「Multiplication tables check: information for parents」(イギリスの4年生が6月に受けるチェックで、画面上の25問に1問6秒で答えること、合格点はないことを確認)
- スクールコンパス「かけ算九九 1の段」(速さの目安として、1日20問を1分程度で回すことが挙げられていることを確認。民間の学習サイトです)
- HugKum「「九九」は聞いて覚える? 見て覚える? 暗唱だけに頼っていると思わぬ落とし穴も!」(暗唱は聞いて覚える学習で、聞いて覚えるのが苦手な子には合わない場合があること、九九表を見て確かめる方法が紹介されていることを確認。紹介する商品のショップ店主への取材記事です)
この記事について:2026年10月時点で、上の資料を開いて確かめた内容です。文部科学省の学習指導要領や教科書会社の資料で、九九の秒数の基準は確認できませんでした。学校の例は、それぞれの学校・年度のものです。1個あたりの秒数と、81個で90秒の数字は運営者の計算です。九九ダッシュの金色の条件は、ゲーム本体の説明と同じです。専門家の監修は受けていません。