割り算の教え方、家ではどこから?おやつで分けて九九で探す3ステップ
「わり算の宿題、どう教えたらいいの?」と迷ったときのための記事です。わり算は3年生の算数で学びます[1]。
答えは九九を逆向きにたどって探す計算なので[2]、教える順番を間違えなければ、家でも説明しやすい単元です。
わり算は何を学ぶのか、まず親が押さえる2つの意味
わり算には「分ける」意味が2つあります。12個のあめを例にすると、次のとおりです[2]。
- 包含除(ほうがんじょ):1人に3個ずつ配ると、何人に配れるか。「3×□=12」の□を探します。
- 等分除(とうぶんじょ):3人で同じ数ずつ分けると、1人何個か。「□×3=12」の□を探します。
どちらも式は 12÷3 です。
親が「同じ式でも、聞いていることが2通りある」と知っておくと、文章題で子どもが迷ったときに声をかけやすくなります。
言葉の意味は割り算はいつ習う?の図1でも説明しています。
家で教える3ステップ
ステップ1:おやつや折り紙で、実際に分けてみる
解説では、具体物や図を使って考え、結果を確かめる学び方が示されています[2]。
ベネッセの記事でも、あめなどの現物で分けてみる方法が挙げられています[3]。
たとえば、クッキー12枚を「3枚ずつお皿に」と「3枚のお皿に同じ数ずつ」の2回やってみます。
どちらも答えは4ですが、4が「お皿の数」なのか「1皿の枚数」なのかが違います。
ここを口に出して確かめるのが、このステップのねらいです。
ステップ2:分けたことを、式と言葉で言ってみる
分け終わったら、「12このクッキーを3こずつ分けたら、4皿になった。式は12÷3=4」と、子どもに言ってもらいます。
親が式を書くより、本人が言葉にするほうが、どこまで分かっているかが見えます。
ステップ3:九九で答えを探す
わる数も答えも1けたのわり算は、九九を1回使えば答えが出る計算とされています[2]。
48÷6 なら、6の段で答えが48になるところを探します(6×8=48 なので答えは8。計算は筆者)。
「6の段を順に言っていって、48で止める」やり方から始め、慣れたら「6×いくつで48?」とすぐ出るように練習します。
九九の段を思い出すのに時間がかかる場合は、先に苦手な段の練習に戻るほうが近道です。
どこで止まっている?つまずきの早見表
宿題で手が止まったときに、どの段階でつまずいているかを見分ける表です。
運営者が資料をもとにまとめた目安で、何かを判断する基準ではありません。
| こんな様子 | 止まっている所 | 声かけ・やり直す所 |
|---|---|---|
| 文章題で、かけ算かわり算か迷う | 分ける意味 | ステップ1に戻り、おやつで分けてみる |
| 式は書けるが、答えが出るまで長い | 九九を逆から思い出す | 「6の段で48になるのは?」の問いかけ[3] |
| 答えが毎回1つずれる | 九九の覚えまちがい | その段だけ九九表で確かめる |
| あまりがわる数より大きい | あまりの決まり | あまりのある割り算のたしかめ方へ |
| 0÷5、5÷1でとまどう | 0や1のわり算 | 「0こを5人で分けたら?」とお話にする[6] |
表の2行目のように、わり算でつまずいているように見えて、実は九九で止まっていることがあります。
ベネッセの記事でも、九九に不安があるときは「15は3と何をかけたらいい?」のような問題に慣れることから始めるとしています[3]。
学校の教え方に合わせるコツ
包含除と等分除のどちらから入るかは、教科書で違います。教育出版の計画では包含除が先、啓林館の令和2年度用の資料では等分除が先でした[4][5]。
家で別の順番や言い方で教えると、子どもが混乱することがあります。
まずノートと教科書を見せてもらい、「何こずつ」「何人で」など学校と同じ言葉を使ってください。
図も、ノートにテープ図があればテープ図で説明すると、授業とつながります。
正直なところ:家で教えるときの難しさ
- 親が答えを先に言ってしまうと、本人が考える時間がなくなります。待つのが一番むずかしいところです。
- おやつで分ける方法は、慣れると「もう分かってる」と嫌がる子もいます。分かっていれば、ステップ3に進んで大丈夫です。
- 家での教え方が研究で比べられた資料は、今回確認できていません。合わなければ無理に続けないでください。
教えていてイライラしてきたときは、勉強を教えるとイライラするときのコツもどうぞ。
次の一歩
家で練習する問題がほしいときは、割り算プリントを無料で作るページで、九九を1回使うわり算・あまりのあるわり算のプリントを印刷できます。
3年生の割り算の全体(何月ごろ習うか・九九とのつながり)は割り算はいつ習う?にまとめています。
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よくある疑問
割り算は、包含除と等分除のどちらから教えればいいですか?
お子さんの教科書の順番に合わせるのがおすすめです。教科書会社によって、包含除が先のもの、等分除が先のものがありました[4][5]。
九九があやしいまま、わり算を教えても大丈夫?
わる数も答えも1けたのわり算は、九九を1回使って答えを出す計算です[2]。
答えが出るまで長い場合は、先に苦手な段だけ見直すと進めやすくなります(筆者の考えです)。
わり算の教え方で、親がやりがちな失敗は?
答えを先に言ってしまうことや、学校と違う言い方で説明することです。ノートを見て、学校と同じ言葉・同じ図を使うと混乱しにくくなります。
参考にした資料
- 文部科学省「小学校学習指導要領(平成29年告示)解説 算数編」(第3学年の除法(除法の意味・式、除数と商が1位数の計算など)と、第4学年の除数が1位数や2位数の除法を確認。2026年10月10日に「割り算はいつ習う?」の記事を書いたときに学年別の内容の図で確かめた内容です)
- 学習指導要領ナビ.jp「【小学校 算数】第3学年の内容(A数と計算:除法)」(包含除・等分除と12個のあめの例、48÷6のように九九を1回使う計算、13÷4の例、あまりは除数より小さいこと、69÷3の例、具体物や図を使うこと。2026年10月10日に確認した内容です)
- ベネッセ教育情報「【算数~低学年編~】単元別にみるつまづきやすいポイントと子どものやる気をアップさせる教え方は?」(3年生でつまずきやすいのがわり算と分数であること、あまりのあるわり算で急につまずくことがあること、九九に不安があるときはかけ算の問題に慣れることから始めること、あめなどの現物で分けてみること。2026年10月10日に確認)
- 教育出版「令和6年度版『小学算数3上・3下』年間指導計画・評価計画(案)」(「わり算」5月下旬〜6月上旬、「あまりのあるわり算」7月上旬〜中旬、答えの確かめ・あまりの処理、0や1の除法を含むこと。2026年10月10日に確認)
- 啓林館「小学校 算数 3年 年間指導計画参考資料」(令和2年度用。「わり算」4月中旬〜5月上旬、「あまりのあるわり算」9月中旬〜下旬、答えのたしかめ方・あまりの切り上げ/切り捨てを含むこと。2026年10月10日に確認)
- 東京書籍「令和6年度用 新編 新しい算数 年間指導計画作成資料 略案【3年】」(「わり算」に a÷a・0÷a・a÷1 が含まれること、「あまりのあるわり算」に余りと除数の大きさの関係・答えの確かめ方が含まれること。2026年10月10日に確認)
この記事について:上の資料を開いて確かめた内容(2026年10月10日に「割り算はいつ習う?」で確認したもの)を使っています。3ステップと早見表は、資料をもとに運営者が整理したもので、効果が研究で確かめられたものではありません。計算例(6×8=48)は自分で計算しました。専門家の監修は受けていません。内容に誤りがあれば、お知らせください。